ニューヘイブンでの部屋探し~契約について(現地到着後編)

2009年10月

ニューヘイブンでの部屋探しについての続きです。前回は日本からネットを使って行った部屋探しでしたが、本エントリでは現地到着後の行動について書きます。

結果からいうと、日本にいるうちに決めることはできず、ニューヘイブンに着いてからホテルを取って探しました。それでも日本にいるときからcraigslistで見つけてやりとりしていた物件に決めたので、到着後3日目には大家となる不動産会社と契約書を交わしていて、その後ホテルに数泊しましたがそれは前に住んでいた人が引き払うまでの待機期間でした。

こちらでは日本のように不動産仲介会社同士が物件情報を交換していることはないみたいで、以前の記事でもいくつかリンクした、特定エリアに集中して物件を持っている不動産会社がいくつかあるので、そこに個別にコンタクトするか、craigslistを探すかという感じですが、不動産会社に直接アクセスすると、アメリカの慣例としておそらく1年以上借りるのが条件になると思われます。

日本でcraigslist経由で見つけた部屋にいくつかコンタクトをとっていましたが、1件は待ち合わせの時間にすっぽかされました…。その人は、自分のアシスタントを行かせるからと言っていて、アシスタントの連絡先は聞かなかったのですが、待ち合わせ時間に目的の建物の周りで待ってもそれらしい人は現れず、夫がその人の電話番号にメッセージを残しておきましたが、結局今に至るまで連絡はありませんでした。

これに限らず一般にメールの返事が来ないとかすっぽかしとかは結構多いです。craigslistに出している個人はまだしも、不動産会社まで都合が悪くなるとメールを一切無視してくるのには呆れます。一件、日本にいるうちにすごくよさそうな物件を見つけて、借りたいというコンタクトを現借主と不動産会社の両方に連絡したら、最初は不動産会社からよさそうな返事が返ってきたのに、その後「連絡をもらっていないのだが、この部屋を借りたいが確認できないか」的な連絡をしても一切無視されたりしました。

しかし、その会社はニューヘイブンのダウンタウンに結構物件を持っている会社だったので、結局、その会社の別の物件に今は住んでいます。そして、今住んでいる部屋は結構住民の騒音が激しくて、以前メールを無視された物件に住んでいる人と偶然知り合いになり、「設備もいいし静かでいいよ」と言っていたそうなので(私は直接聞いていないが、夫から聞きました)、そちらの物件が借りられていたらなぁ…と今は思っています。

私たちが今住んでいる物件を借りるまでの経緯についてもう少し書きます。前にも書いたように、日本にいたときからcraigslistで見つけてメールのやり取りをしていた物件です。この物件は、夫が場所について勘違いしていました。最初、craigslistには、あるストリート上にあるという情報しか載っていませんでした。そこで、googleマップは○○ st. だけで調べるとそのストリート上の適当な地点をポイントして、ピンを立てます。そのピンの立っていた位置は街中でもあまり治安がよくないとされていた地域で、「その他の条件はよさそうだけど、場所がね~」などと話していました。しかし、実際にそのアパートの位置を教えてもらったら、同じストリート上でももっと街の中心寄りで治安の問題もなさそうな場所だったので、俄然借りたくなりました。

craigslistに情報を出していた人(Aさんとします)は、賃貸契約は7月まで残っているのだけどニューヨークに引っ越すとかで、契約を引き継いでくれる人を探していました。このように、アメリカの契約は1年単位なので、契約を7月まで私たちが引継ぐという形になります。といっても私たちも3月末までしかいないので、同様に引き継いでくれる人を見つけるか、さもなければ7月までの家賃を自分で払わなければいけません。

Aさんは、名前から女性だということは分かっていましたが、会うまではどんな人かなと思っていましたが、黒人の女性でした。部屋を見せてもらったら、家具も含めて結構気に入りました。家具は彼女のものだけれど、彼女はこれからボーイフレンドと同棲する予定で不要になるので、ほとんど置いていくので私たちのものになるとのこと。ただし、次にこの部屋を借りる人が家具はいらないということだったら、たぶん私たちが処分しないといけないので、次の人は家具つきで借りてくれる人が望ましいです。ちなみに、実際に住み始めて家具を使ってみると結構ボロいものもありました。ベッドは1回横になったらマットレスを支える棒がはずれたし、たんすの引き出しもかなりガタがきています。まぁそのあたりは、どうせ半年しか使わないからいいやと思っています。ソファだけはゆったり大きくて横になって寝ることもでき、私たち夫婦のお気に入りです。それ以外の家具は普通です。

家賃は月約1000ドルです。これでもニューヘイブン中心部の家具つきの相場としては安いほうなのです。地方都市なのに、東京で払っていた家賃とさほど変わらない値段を払っています。床面積は今のほうがかなり広いですが。家賃には水道代とお湯代は含みますが、その他の光熱費は含みません。一般的にはアメリカの家賃は電気代含むとか暖房代含むという条件のものも結構あるのです。

また、部屋を見せてもらったときに、Aさんにこの建物の大家を教えてもらって知りました。以前メールを無視された不動産会社だということが分かって、本当に契約するまでは、いきなり話をなかったことにされるのではないか?などと疑わしく思っていましたが、無事契約できました。

部屋を見たあと、この部屋を借りたいということを決めて、私たち夫婦とAさんで不動産会社に行って手続きをしました。私たちは約2000ドルのsecurity deposit(家賃の2か月分、日本で言う敷金みたいなもの。一般的には家賃の1か月分のことのほうが多いように見える)と最初の1か月分の家賃の合計約3000ドルを用意して行きました。部屋を借りるときに必要になるだろうと、もともと空港で多めに両替していたお金と、ATMで一気に1600ドル(そのATMでおろせる金額の上限が800ドルだったので、それを2回)下ろしたお金をきっちり数えて封筒に入れて持って行きました。ATMでお金を下ろした帰り道は、怪しい人につけられていないかとても心配でした(笑)。

security depositはAさんに支払います。Aさんは部屋を借りるときに大家の不動産会社にsecurity depositを支払っているから、それを取り戻した形になります。これを私たちはさらにあとに借りる人にもらうか、または契約終了時に不動産会社から戻ってくることになります。彼女は「security depositとして○○ドルを受け取りました」と一筆書いてくれて、彼女と夫と不動産会社の人の3者がその紙にサインをしてコピーし、それぞれが1部ずつ持つことになりました。

それから賃貸契約書を見ます。こちらのリスクとしては、来年4月以降借り手が見つからない場合7月まで家賃を払わなければいけないことがあります。そのほか、壁や床にきずをつけてはいけませんとか、うるさくしてはいけないとか、家賃を滞納したら不動産会社は私たちを追い出す権利がありますとか、常識的な線だろうと思いました。英語で書類の量が結構多く、その場でがんばってざっと読みましたが、日本の賃貸借契約と比べてすごく不利とか、だまされている契約ではないように思いました。日本でも部屋を借りて賃貸契約を結んだことはあるけれど、こんなにまじめに読んだことはなかったかもしれません。4月から7月の契約の部分はもちろん不利だけれども、アメリカの1年単位で部屋を貸すという慣行上、半年借りたい人間にとってはこういう借り方が現実的なので、これはいたしかたありません。夫が契約書にサインをしました。

10月分の家賃は現金で用意してきたけれど、不動産会社側はチェック(小切手)で欲しいといいます。理由は、現金で渡すと証拠が残らないからだそう。近くに銀行があり、そこでは口座を持っていない人でも手数料を払えば現金をチェックにしてくれるので、そうしてもらえといいます。そこで銀行に行ってチェック化してもらいましたが、口座がない人の手数料として10ドル取られました。それを不動産会社に戻って見せると、これを不動産会社宛てに払いますと書き込む場所と、自分のサインを書く場所を教えてくれたので、その通りにしてチェックを渡して、カーボンコピーの控えを受け取ってきました。つまり、控えが残るという意味でチェックを利用するのは領収書の代わりなのです。アメリカでは公共料金もチェックで払うことが多いようです。

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yucoの個人サイトです。既婚で子ども2人。岐阜県出身で現在は東京在住。短期間ですがアメリカにも住んでいました。1998年から個人サイトを運営し、10年以上にわたってレンタルサーバにブログツールをインストールしてブログを書き、あちこちの新しいネットサービスを試したりしていました。現在はおもにTwitterとたまに長文テキストを書きたいときはNoteを使っています。


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