ニューヨークの短期アパート探し

2012年7月

ニューヨークの短期アパート紹介サイトは本当にたくさんあるので、どこから探せばいいのか悩みました。

不動産仲介業のサイトもあれば、個人でサブレットしますという人もいます。サブレットは直前にならないと募集がかからないので、最初は安くあげたいのでサブレットを探す→条件の合う物件がないので不動産仲介業のサイトから探す という順序にすると出遅れます。特に夏だけ借りたいというニーズは高いと思われます。私たちも不動産仲介業のサイトでいい部屋を見つけて、いざ申し込もうとしたら、直前で埋まったと言われたのが2件続きました。

結局、夫がアーバンリビングという不動産仲介会社のサイトで検索をかけて探し、また先方の担当者もいろいろ推薦してくれて、そこから決めました。ここは物件も多く、全体的に安め(といっても東京の相場と比べてかなり高い。詳しくは後述)で、また担当者からのメールの反応が早かったようです。アメリカ人だと、海外からネット越しの相手にはまともにとりあってくれない人もいて、メールが来なくなることもあるので、素早くメールをくれる担当者は大事です。

夫がアーバンリビングでやりとりしているので、私はそれ以外のサイトでよさそうなところを探してみましたが、高かったり(1日あたり200ドルを超える短期アパートが多い)、値段が安いところは返事が来なかったりで、私は今回の部屋探しにあまり貢献できませんでした。いやー、パークスロープの1BRで月2500ドルの部屋に住みたかったなぁ。MONDESTAYさん!(返事もらえなかった)

家賃ですが、ニューヨークで治安がまあまあの地域で1BRの短期家具付きアパートを借りようとしたら、月3000ドル程度は覚悟しないといけないようです。今借りているところは月3500ドルです。加えて、光熱費とネット接続料、不動産仲介料、退去時のクリーニング代などがかかります。それらを全部割って1ヶ月あたりの費用を出すと、4000ドルちょっとくらいでしょうか。

日本語でやりとりできる不動産仲介会社もありますが、さらに高いです。そういうところで紹介された物件は、いずれも月50万円ほどでした。

マンハッタンの集合住宅における賃貸料の中央値は月3125ドルというニュースもあり、短期でも家具つきでもない物件のほうがずっと多いでしょうが、こんなものなんですねー。

米マンハッタン集合住宅賃料、4-6月は5年ぶり大幅上昇 – Bloomberg

ニューヨークの不動産鑑定会社ミラー・サミュエルとブローカーのプルデンシャル・ダグラス・エリマン・リアル・エステートが12日発表したリポートによると、4-6月の賃貸料の中央値は月額3125ドル(約24万8000円)と、前年同期の2896ドルから7.9%上昇。2007年4-6月(11%上昇)以来の大幅な値上がりとなった。


こちらに来てから街中にある不動産屋の物件情報を見ても、家具なしの長期契約でも、1BRで3000ドルを切る物件はあまりないという印象です。

その分、今住んでいる部屋は、東京の夫婦二人暮らしくらいを想定して作られているアパートよりも広々としています。

ただ、物件を見つけてここに申し込みたいと言ってから別の人に取られたのが2回続いたと上に書きましたが、その物件は2000ドル台後半でした。もっと早く申し込めばよかったのかもしれません。7月半ばから住む場所を6月後半から探していると遅いという感じはしました。

また、マンハッタンだけでなくブルックリンに住むのもいいなと思っていましたが、気になるのは治安です。

マンハッタンについてはハーレム以外はおおむね安全ということはわかっていましたが、ブルックリンの治安についてはよくわかりません。そこでネット検索して見つけたのがNYC Safety Mapsです。ソースは不明ですが、ニューヨーク市の治安をエリア別に色分けしています。見ると分かりますが、紫<赤<オレンジ<黄色<無色 の順に安全になります。ここで紫になっているエリアに行ったことのある夫に聞いても、おおむね妥当なマップのようなので、このマップを治安情報の参考にすることにしました。このマップで黄色か無色のところには住みたいなあ、オレンジ以上はちょっと……と思っていたのですが、上記のブルックリンの地図を見て分かるように、北部はかなり赤~オレンジが多いです。

結局、ブルックリンについては (1)北部の赤~オレンジのエリアなら物件が見つかるが治安面が心配で却下 (2)南部の無色のエリアの物件も少しあったが、地下鉄駅が少なく、おそらく車社会的な住宅地だと思われ、滞在中に車は持たないので却下 (3)北部で無色のエリアは、パークスロープやワシントンハイツなどのとても人気のある場所が多くを占め、このエリアの物件はほとんど出てこない(私たちが探し始めた頃にはもう取られていたか、そもそも空室リスクの高い短期賃貸などないのかも)、他のエリアでも物件が少なく条件が今ひとつだったり(家賃はマンハッタンとほとんど変わらない) というわけで諦めました。

こちらに来てからブルックリンを歩いてみて、安全と言われるエリアでも、おしゃれな店が立ち並んでいる通りから少しそれると、空き地や空き家があったり落書きが放置されていたりと、ちょっと治安的には安心できない印象があります(マンハッタンよりも同じエリア内の落差が激しい感じ)。マンハッタンほど常時どこでも人が歩いているわけでもなさそうなので、治安について厳しめに考えるなら、ブルックリンの現地を熟知せずに安全な部屋を探すのは、マンハッタンよりも難しいかなという印象を受けました。

実際にマンハッタンに住んでみて思うのは、徒歩で行ける範囲に大きな書店や有名な場所があるのはなかなか良いということです。ブルックリンに住むのにもメリットはあるでしょうが、大きめの書店や文化施設にはそれほど近くないと思います。

ちなみに、このNYC Safety Mapsが公開されている掲示板City-Data.com Forumはなかなか面白い。地域別に分かれていて、アメリカ人同士が「××に引っ越そうと思うのだけど、あのへんの治安はどう?」みたいなことを情報交換しています。

借りた部屋は1BRで、一部屋はキッチン&ダイニング&リビングで、キッチンのほかダイニングセット、テレビ、ローテーブル、ソファがあります。テレビはありますがDVDプレイヤー等はありません。





アメリカのガスレンジは4口が普通のようです。食洗機のある賃貸物件も割と多いのですがここにはないです、残念。



もう一部屋は寝室で、ベッド、チェスト、クローゼットがあります。ベッドは藤沢の自宅のダブルベッドより大きい!



チェストの引き出しの一つは壊れています。



洗面所(兼バス・トイレ)は割と綺麗です。最近リフォームしたような感じがします。



このアパートに住んでみた感想としては、今のところ全体的に悪くないです。ただ、クイーンズボロ橋とRoosevelt Island Tramwayが近く、周辺の交通量が多くて部屋にいてもうるさいのと、分かっていて入居したけれど、エレベーターなし5階はやはり疲れるのがまあ不満。家具は、テーブルが斜めだったり、チェストの引き出しで壊れているものがあったり、ドアノブが取れかけだったりなどやや微妙。「これが家賃3500ドルの部屋……?」と考えると萎えるものがありますが、家賃3500ドルはマンハッタンでは普通レベルと考えると、まあアメリカン・クオリティとしてはこんなものかなあと。建物は古いですが不潔ではないし。

そういえば、ニューヘイブンで住んでいたアパートでは、10月前半には新歓シーズンの大学生たちが外で大騒ぎしていたり、上の部屋の住人が部屋でエクササイズしていたらしく天井と照明がわっしわっしと揺れて、照明が落ちてくるかと思っていたのだけど、あれに比べればかなり快適だなぁ(笑)。

このRoosevelt Island Tramwayの横の青いアパートです。部屋に洗濯機はなく(アメリカでは珍しくない)、この写真には映ってませんが1階には中国系の人が経営するランドリーが入ってていつもお世話になりました。



このサイトと管理者について

yucoの個人サイトです。既婚で子ども2人。岐阜県出身で現在は東京在住。短期間ですがアメリカにも住んでいました。1998年から個人サイトを運営し、10年以上にわたってレンタルサーバにブログツールをインストールしてブログを書き、あちこちの新しいネットサービスを試したりしていました。現在はおもにTwitterとたまに長文テキストを書きたいときはNoteを使っています。


Homeにもどる